空は綺麗で。


海が蒼く澄んでいる。


街の人は皆、笑顔。


眩しい太陽と白い外壁は違う世界の様。



こんな場所に罪を犯してしまった私は居るべきではない。


そんな後ろめたさがある。



それは彼にもあるのだろうか。


彼がそう感じる必要はない。



彼は私と一緒に居るだけで、罪はない。



『菜月。着いたね。』

『…うん。』

『ここからが始まりだよ。』


そう言って、私の手を引き新しい世界へ踏み込んだ。