腹が立って先輩なのも忘れて睨みつける。


「麻李も大変だね・・こんな勘違いクンじゃっ」


「っ・・」


はぁ?勘違いクン?


麻李ちゃんを見ると真っ赤な顔をして俯いている。


クソッ・・


麻李ちゃんのこんな可愛い顔、他の誰にも見せたくなかったのに・・・



「ゆっ雄哉、もういいからっ!」


麻李ちゃんが先輩の手からチョコを取る。


「じゃっ。頑張れよ」


先輩はそれだけ言って教室から出て行ってしまった。