「あのさぁ・・これなんだけど・・」


えっ?麻李ちゃん?


教室の中から麻李ちゃんの声が聞こえて立ち止まる。



「・・ありがとう。」


ちょっと照れたような麻李ちゃんの声にドキっとしてしまう。


でもさぁ・・誰に言ってるの・・?


ボクはゆっくりと教室を覗いてみる。




「麻李ってスゴいよなぁ・・」


そう言って笑っているこの前の先輩と・・


真っ赤に顔を染めている・・、麻李ちゃん。



先輩の手には可愛くラッピングされている“チョコ”らしき物があったから・・



ボクは、勢いよく教室に入って行った。



「みっ満?!」


ボクを見て驚いている様子の麻李ちゃん。