《どんなに遠くにいてもミサとユウは繋がってるよ。》

ユウは小さな田舎に生まれ育った。

親は離婚していて母子家庭だった。デモ、ユウが3歳の時に母親は再婚して、隣街に引っ越した。

この街は漁師街。ユウの新しい父親も勿論、漁師だった。

ユウはまだ知らない街にも慣れず独りぼっちだった。


ある日、ユウは庭で遊んでいると女の子が声をかけてきた。

『何してるの?』


ユウはビックリしつつ、笑顔で答えた。

「ミミズ探しだよ」

『あたしも探すっ!』

「気持ち悪くないの?」
『ぜんぜん(^-^)』



これがミサとの出会いいだった。

ミサとユウは似ていた。
と言うより二人とも変わっていたのかもしれない。

ミサの家も漁師で親同士が仲良かった。

そのせいもあってか、ミサとユウはいつも一緒だった。保育園も小学校も中学も…。

何をするにも一緒で、中学の時は散々可愛い悪さをしまくった。

ユウはミサに何でも話した。隠し事がなかった。ミサも同じだった。


ある日、ユウはミサにこんな話をした。


「うちの父親、お酒をのむとすぐ暴力ふるうの……オカンがそれで血だらけになってないてて…ユウは恐くて…何もできなくて」