『ある日のニュース』






ピピピピ、と、聞き慣れた音がした。


それは愛用の目覚ましの音・・・・なはず。



寝起きでまだ視界のぼやける俺にとって、それを認識するのは難しかった。




「・・・・・あー・・・・・。」



まだ半分ぼやける目をゴシゴシとこすり、ムリヤリ頭を覚ます。


まだ鳴りやまない時計のボタンを、俺は乱暴に叩いた。


それと同時に、うるさい音は止まってくれた。



時間・・・・・・うわ、もう7時20分・・・・。



「何やってんのー!!遅刻するわよ!!」



・・・・あーあ・・・・時計よりうるさい、母親の声がした。


まだ頭がさえきらない俺にとって、その声は頭にキンキン響いた・・・・。