だけど・・・

私の中の祐介と
現実が重なったあの日

一冊の本を取ろうとして
伸ばした手に
青い石のリングの指が重なり
振り向いたその瞬間
琥珀の瞳が私を貫いた。


貴方は「悪魔」だった。


私が恋求めた潜在意識の中に
悪夢の中に現れた悪魔

そのものの姿をしていた。


そこに私は
信じ難い顔を見た。


逃げようとした私を捕まえた。

もう逃げられないよ!
という強い眼差しで・・・



抗えない征服欲で
私を拘束し続けた
冷たくそして淫靡な表情で・・


「嘘!でしょ?」