3月の終わりに

祐介が「おめでとう!」
と言った。


すべてをクリアーしたよ!って


これは試験だったの?

「君に俺の正体を見せるよ」
と、おどけて言った。

その言葉は実に・・・


祐介のテストに耐えた
ご褒美だったのかもしれない。


私は指定された本屋に行った。


彼の顔も何も知らずただ・・

部屋に行って
肉じゃがを作るという約束で。


私を征服し続けた
憎い程に愛しい人に会える・・


私は祐介を
砂漠の一滴の水のごとく
すべてで欲していた。