「ここがうちのクラスだよ。」

美紀が一つの部屋を指差した。


「あれ? 龍がいる。」


そこにはガラスごしに

この間ライブで会った人がいた

声が聴こえる気がした。

その横顔は、記憶よりも

凄く丹精で純粋そのものだった


こんな顔で歌うんだ~!


「ちょっと入ってみる?」

美紀が扉を開けた。

想像したよりうんと

高くて美しい声で

彼は歌っていた。


私は聞きほれてしまった。

す、凄いや!

とても素人とは思えない。