<できるよ!ちゃおなら。
俺はいつも側にいるよ。
死んでなんかないよ。

だから・・・
俺の分もあんちゃんを
愛してやってくれよ>


トビの声が確かに聞こえたんだ。

とびっきりの笑顔だった。


向こうの美紀を見た。

美紀も泣いていた。

浩太も舞子もみんな
声にならなかった。

私はそっとお母さんに
トビの遺影を返した。

お母さんは許すような
優しい目でしっかりと言った。

「茶織ちゃん、
もういいのよ。
自分を責めるのを止めて
幸せになりなさい。
トビは優しい子なんだから
貴方達を恨んでなんかいないわ」