そうして・・・

私たちは二人で下北に向かった。

ライブ会場に着くと
そこはもう人の渦。


トビと隅っこに立った。


トビの瞳は期待に溢れ
私は今までの罪の呵責を
少し救われる気がしてた。


私たちの秘密を何も知らず
離れ離れになった兄を慕うトビ。


それがもっと罪を
重ねることになるなんて
その時は思いもしなかった。


私たちは同じ気持ちで
祐介の・・・

「龍」の出番を待った。