悲しかった訳じゃないのに


「ううん。」

何故か涙が止まらなくて・・


祐介がそっと
涙をぬぐってくれた


その手をそっと包んだ。


私たちは少しの間
そうしていた。


「私、嬉しいから・・・

祐介でよかった・・・」


やっとそう呟いた。


祐介がいつか
ガラス越しに見た
歌ってる時のような

優しい目で微笑んだ。


「俺も・・・・

やっと茶織と一つになれた・・」