私は祐介をギュッと
抱きしめた。


祐介は私に鼻をくっつけて
照れたようにニヤっと笑い

愛しそうに頭を撫でて
チュッとキスをした。


間近で見る祐介の顔は
汗で光って

とても綺麗だった・・・


そして

私たちは一つから
やっと二つになった。


「茶織・・・ありがとうな。」


これが・・・
私の初体験。


そう思うと何故だか

お母さんや
トビや舞子や浩太や

そして美紀の顔が浮かんで
自然に涙が零れた・・・


二人っきりのはずなのに
私は、みんなと一緒に
花火を見ていた気がした。