彼の鼓動とわたしの鼓動が
一つになり

同じリズムを繰り返しながら
登りつめてゆく・・・


痛みと涙が
一緒くたになって
深く深く自分の中に
入ってゆくのを感じてる。


祐介の汗がキラキラ光って
私に落っこちてくる。


こんなときに

何故だかわからないけど
昔、
どしゃぶりの中でみんなと見た
川べりの花火が
心に大きく打ちあがった。


その瞬間・・・



彼の苦しそうに歪んだ顔が


「茶織・・・!」

と小さく叫んで
私の上に倒れこんだ。



彼の燃え尽きた花火の
すべてが

荒い息づかいと共に・・・
私の腕の中にあった。