「茶織・・・・」


彼の黒いピアスが

乱れる髪の合間で光った。

「平気・・・?」

私は声にならない声を

押し殺す。

この感覚は・・・・

あの時と同じ

あの暗がりの中の

二人の姿・・・・


暖かいマグマのように

溺れてしまわんばかりの

強い衝動が押し寄せてくる

止められないこの波・・・


私の中のもう一人の私が

「やめないで・・!」

と叫んでいる。