「お前ってホント危なっかしい奴」


「…ごめんなさい」



背中に触れている手から伝わってくるのは僅かな震え。


俺はゆっくりと友梨亜に向き直り、
顔を覗き込んだ。




「何もされてないか?」


少し潤んだ瞳を見つめていうと、彼女は頷いた。




「お前今日も習い事だったのか?」

「はい。終わって帰ろうとして…」



あいつらに捕まった…か。

本当に危なっかしい…
見つけなかったらどうなっていた事か。