偶然にも最寄駅が同じで、俺たちは電車に揺られていた。



「あ、早川友梨亜といいます。高校1年です」


「一個下か。こんな時間にいつも出歩いてんの?」


「週3日、あの駅前に習い事で通ってるんです」




電車の中で意外なほど話題が絶えなかった。

愛莉達と一緒じゃない限りは基本的には無口。

いつもは二言三言しか続かない会話も、かれこれ20分は話している。



不思議な事もあるもんだな…

そんな事を思いつつ、話しながら電車を降りた。