「で、でも…!」


心配そうに、困ったように眉を寄せる彼女。



「俺は滝沢悠。17歳」

そう言って生徒証を彼女に手渡す。


「へ?」

彼女はその生徒証と俺を交互に見て首を傾げた。



「身分が分かればもし何かあっても、文句言いに来られるだろ?」


まぁ、何かする気もないけど安心できるだろうしな。