「んー、それにしても…制服しわくちゃだなぁ…
こんなんで学園中歩けないし…
今日は一日サボっちゃおっかなー」

またまた一人で呟きながら
てくてく歩いていた。

―そこに。

「…あれ。柚崎?」

「ひぇ!?!?」

あたしは予想以上に驚いた。
なんてったって、先生だと思ったから。

先生に見られたらサボりだってバレちゃう!!!

「あぁああのっ!!!
あたしサボってなんかないんですっ!!!
ちょっと具合悪くて!!
あっでも制服なのは…
ちょーっと生徒会のことが気になっちゃって――!!!!」

あたしはもうパニック状態だった。

「…………」

相手は黙ったまま。

うわ―――っ!!!!!
まさか本当に先生!?!?

ど―――しよ―――っっ!!!!!!!!

「………柚崎。お前何言ってんの?」

―――へ…?

この声…
先生の誰でもない。

「お前俺が先生だとでも思ったか?」

こ、の、声…は…

あたしはゆーっくり、後ろを振り返った。