ハヤトは、バカだ。

だけど、それ以上に、あたしはあまのじゃくだ。

薄暗い路地に、抱き合う2人の中学生。

あやしさ満載であるということは、今は、考えないでおく。

こんなに近くでハヤトの胸の鼓動を聞いことはない。

もっと、ずっと、ハヤトを感じていたい。


「ナツキ、おまえ、おれのことが好きなんだろ?」

「……」

「…おれだって不安なんだよ。
ちゃんと言ってよ……」


バカバカハヤトとあまのじゃくなあたし。

ある意味、あたしたちはぴったりなのかもしれない。