僕は、今までにない程の作り笑顔で桜井さんを見送った。
こんなに、頬をひきつるような思いをするのは生まれた中でもない程だった。



闇の深さは、帰る道を闇深くしていく。
何故か心の写し鏡に思えたその情景は心で感じられるものではなかった。




どうしてかな?
今までこれほどまでに、他人に気を配るとか心配するとかもしないでいた。
でも、桜井さんに対して苦とも思わないでいる。
てか、そうも想うこともなくただ真っ直ぐに桜井さんに対している自分がここにいる。
その事が、今の現実でそれが此処にある真実なのだから。