「…竜二…本当に…ありがとうね…」






私がそう言うと竜二がふわっと優しく抱き締めてくれた






「さくらが落ち着くまでこうしてるから…」






涙が止まったかわりに心臓がドクンドクンと慌ただしく鳴り響く






シーンとした車の中で心臓の音しか聴こえない





私の心臓の音ともう一つ竜二の心臓の音も鳴り響いている