なんで玲奈が…



「……そんなに俺と話すの嫌か?」



「……そんなん…じゃ……っない。」



言いながらしゃがみこんだ玲奈。



俺も合わせてしゃがむ。



「……朝から変だっをたもんな。
……なんかあったんだろ?
……聞いてやるから、話せ。」



自分の中での精一杯の慰め。



それなのに…



「……好…きな人にっ……失恋っ…した…。」



俺は地獄に落とされた気分だった。



……そいつを想って玲奈は泣いてるのか?



「……好きなのっ……すごく…好き…なのっ!!……ぅきゃっ!!」



すがる思いで玲奈を抱き締めた。



泣くほどそいつが好きなのかよ。



泣くほど辛い事なのかよ。



嫉妬と顔も知らないそいつへの怒りでイライラする。