帰りの会が終わり、優斗とアタシは一目散に体育館へ向かった。

「ゴール高い!てかボールもでかい!」
「やばいな!早くやりてぇなぁ…」

アタシ達は、目をキラキラさせて、先輩たちのプレーを見ていた。

「ぁ!香矢ちゃんだよ!」

1人の先輩により、アタシは注目の的に…

「やってみない?」
「「はい?」」

部長らしき先輩がアタシ達にボールを渡してきた。

「あの…でも先生に今日は見学だけだよって言われてるんで」

優斗が視線を下げ呟いた。優斗はやりたそうだった。
「大丈夫だよ!はい!」

強引にボールを持たされた。

「優斗くんだっけ?打っていいよ?」

優斗は立ち上がり、コートに足を踏み入れた。

「優斗…」

3Pラインに立って、ゴールを見上げた。