「香矢!!有名人だね!廊下でみんな香矢のこと話してるよ」
「はぁ…嫌なんですけど」
「まぁ、いいじゃん!」

入学式が終わり、教室に帰ってくるなりアタシは知らない女の子や男の子に話しかけられた。

「嫌…まじ恥ずかしい」
「まぁ…香矢らしくて、いいんじゃない?」
「アタシらしいってなによ」

アタシはアイリに何を言われても元気にはなれなかった。

「なぁ、香矢、今日部活見学あるけど、一緒に行かねぇ?」

優斗が誘ってきた。
入学式事件なんか忘れて私はテンションが上がってきた。

「い、行く!!」
「楽しみだな!」
「うん!」

私の顔は緩みっぱなしだった。


私は中学生になって、優斗と出会った。
運命だよね…
私は運命だって信じてる。