私の泣ける場所……




拓真の腕の中……




「泣きたくなったら、俺んとこ来い…」




「拓真…」




涙は止めどなく流れ落ちる。




でもそれは

悲しみの涙だけじゃなくて



何か…温かい涙も交じってた




「約束……?」




「うん、約束だ…」




拓真と交わした約束




“泣きたくなったら…俺のとこに来い…”




星の降る丘で




私たちは

初めてのキスをした




涙でしょっぱくて


そんな




初めてのぎこちないキスでも




私には

特別なものになった




「ずっと…愛空のそばにいるって約束する」




星空の下で、交わした




約束




私は…拓真がいるからまた




強くなれた




これからまた何があっても




君がいてくれたら




私はまた頑張れる




好き……だよ……




拓真………




これが恋なんだって




私は初めて知ったの




拓真………




ありがとう……大好き




「拓真……」




「ん……?」




恥ずかしくて


拓真の目を真っ直ぐ見ることは、できなかったけど




「………好き」




ちゃんと伝えなきゃって思った




「いま…何て言った…?」




「聞こえなかったの…?」




「もう一回…言って?」




聞こえてたくせに



そんな驚いた顔して




「……大好きっ!」




私の初恋を


君にあげるよ……―――。