―――……



何が起きたのか

しばらく動けないでいた。




意識のない

遊也の身体を
揺さぶって


救急車を呼んで




いま病院の待合室に座ってる。




すべてが一瞬だった。




遊也…どうして


最近忙しそうだった




クリスマスに旅行へ行く為に、仕事終わらせようと必死だったんだと思う。




頭痛もするって言ってたのに……




こうなる前に

気づいてあげられなかった




あたし…自分のことばっかりで




しかも遊也が倒れる前

あたし何て言おうとした?




蒼のことがやっぱり好きだから?



忘れられないから?



遊也…あたしと別れて?




最低だよ……




あたしの為に

遊也はどれだけ傷ついてきた?




「……ゆう…やぁ……どうか無事でいて……」




座っていた椅子から崩れ落ちた。




涙が止まらない……




蒼…ムリだよ



あたしやっぱり

遊也のそばにいるね




遅すぎたんだよ…あたしたち




“俺を信じて…離れないって約束して……”




蒼の言葉を思い出していた。




好きだよ


大好きだよ……




でも…


遊也を傷つけて



蒼のそばにいるなんて



したくない




神様……


どうか
許してください




遊也を助けて……