晩ごはんを食べ終えて、片付けた後、




あたしたちはバルコニーに出て、満天の星空を見ていた。




「…なんかさ、この別荘って食材以外は何でも揃ってるね」




まるで…最近まで誰かが暮らしていたみたい……




「知り合いに貸してたりしたんじゃねーの?」




「そぉだよね〜。こんな素敵な場所だもん」




「流れ星…見つけらんねぇかな」




蒼の横顔にまた胸が締め付けられる。




「願いごと…?」




「言ったら、叶わないんだよな?言わねーよ」




「…うん」




たくさんの星屑たち




修学旅行の時と同じ…




ふたつ星は…やっぱり探せなかった




たくさんの光に埋もれて見えない




でも今は…ちゃんと隣にいる




蒼がいる……




蒼がそばに……―――








あたしの願いは




ひとつだけ……