晩ごはんのメニューは、おろしハンバーグとクリームシチュー。




シチューの味見をしようとした時、後ろから…ギュッと抱きしめられた。




「……蒼」




「いい匂いで起きた…」




「味見する?」




「しなくても絶対うめぇーよ」




「いいから。はいっ」




あたしは、フーフーして、スプーンを蒼の口元に近づけた。




「…めちゃくちゃうめぇ♪」




「やった♪」




あたしは、ご機嫌にシチューをお皿に盛っていく。




「なんか俺たち…夫婦になったみたいだな」




「…蒼…///」




あたしもさっき同じこと思ったよ……




「食おうぜっ」




そう言って蒼は、あたしの髪にそっとキスをおとした。




ドキドキが止まらない……




こんなに…胸が熱くなるくらいに大好きな人…




あたしは何で裏切ってしまったんだろう…




謝らなきゃ…




このまま蒼の優しさに甘えちゃいけない




「蒼…っ!」




「腹へったっつーの。冷めないうちに早く食おうぜ?」




「う、うん…」




蒼…許されるなら




あたし…何でもします……―――