「これ…懐かしいなぁ〜…子供の頃よく飲んだやん」




遊也は、ラムネのビンを持って嬉しそうに微笑む。




「遊也は、知らない?智也ね…ラムネ大好きだったんだよっ」




「知らんかったわ…智也と離れて暮らしとったし……アイツが何が好きやったとか、趣味は何やったか…ほとんど知らんままや」




遊也………



そっか…両親が離婚して、智也とは離れ離れで暮らしてたんだもんね…




そんな遊也に、あたしは智也との楽しかった思い出や、学校でどんな話をしたかとか…覚えていること全てを話した。




「ありがとうな…」




遊也は、時々声に出して笑ったりして、あたしの話を最後まで真剣に聞いてくれた。




遊也の姿が…智也の姿と重なったりもした。




「なぁ…絢音…、智也が死んだのはな、おまえのせいちゃうねん…アイツは病気やったんや…生きれても3年…」




「知ってたよ…病気だったことも、寿命を宣告されてたことも……あたしは知ってたの……」




「知っとったんなら何で、おまえのせいやねん…」




「…ホントに、ごめんなさい……」