「…絢音」




しばらくして、あたしの部屋に蒼がやって来た。




あたしと蒼は、ベッドの上で向かい合って座った。




「…話って何?」




あぐらをかいて、俯きながら蒼は話し出す。




「…うん…何から話せばいいかな…。俺も一日いろいろありすぎて…まだ少し動揺してる…」




蒼は、いつもより優しい口調だった。




「栞のことなんだけど…」




いまは、聞きたくない名前だった…




「もう…絢音は、何も心配しなくて大丈夫だから…」




「大丈夫って何が…?」




あたしは、蒼から今までの栞のしたこと全てを聞いた。




栞の過去も…




蒼が栞と付き合ったのは、ネガを取り戻す為、あたしと美々ちゃんの為だったことも……。