「あっ!!シュン!気合い!!」

『あ・・』

玄関であたしたちは2人で円陣を組んだ。


「『ファイト〜お〜!!!』」


玄関のドアを開けると男の子が怪訝な顔をしていた。

『おっせぇ・・・』

『ならこいつに言えよ。』

シュンがあたしを指差した。

「ごめん、ハル〜
髪の毛爆発してて・・・」

『まあいいけど。行こ。』


この今ご機嫌ななめなのが岸本春樹(きしもとはるき)


シュンとハルは双子であたしの幼なじみ。

小学校から高2の今まで、ずっと一緒に登校している。


「はぁ〜もうすぐ3年かぁ・・・」

『そうだなぁ・・早いなぁ・・・』

シュンが目を細めて言った。


『東子は進路どうすんの?』

「そういうハルは?」

『俺は普通に大学行くかな〜
そこそこの学校で近けりゃいいや。』

「ふーん。
あたしまだなんも考えてないんだよね・・」

『東子はプータローじゃね?』

「うっわ!!まじ失礼!」

あたしはハルを殴った。

『いって〜!!お前手加減しろよ。』

「うふふ〜♪いや!」


こんなやりとりが幸せだったりする。

そう、あたしはハルが好き。
大好き。