お昼休み、お弁当を食べながら絵梨に話をした。

『ふーん・・んで東子は期待しちゃったわけだ。』

「だってそんなん期待しちゃうじゃん!!
超近かったんだから!!」

『そりゃね、春哉だったらキスのひとつやふたつ、してるかもしれないけど相手はきっしーでしょ?』

「そうです・・・」

絵梨は箸を置いてあたしを指差した。

『きっしーは1年付き合った彼女に何もしなかったでしょ?』

「はい・・・」

『そんな奥手に期待するか?』

「普通しません・・・」


絵梨はため息をついた。

『分かってるじゃない。』

「だけど・・・」

『うだうだ言ったってしょうがないでしょ!!!』

「はいぃ!!」

『よろしい。』


絵梨はお弁当を食べるのを再開した。


「ねぇ・・・」

『ん?』

「あたしって余計なこと考えすぎだと思う?」

『うん。』

絵梨はきっぱりと言った。


「やっぱそうですよねぇ・・・」