君を守りたい。
ただそう思ったんだ。
――――――――――――――
俺が千里ちゃんを好きになったのは高校に入ってすぐのことだった。
高1の春。
まだ中学生気分が抜けなくて大きめの制服に着られてた。
東子に用事があって東子のクラスに行ったときのことだった。
俺が教室を覗き、東子の方をずっと見ていたのに気付いたのが千里ちゃんだった。
千里ちゃんは東子に話しかけて、東子がこっちに来た。
『何?』
東子は眉間にシワを寄せた。
「あの子誰?」
『なっ!あんたそんなこと聞きにきたの?!』
「ちげーよ!!辞書借りに来たんだよ!」
俺は大声を上げた。
『うるさいなぁ・・・
ほら、みんな見てんじゃん。』
「・・・」
『てかあたしに借りずにハルに借りればいいじゃん。』
そう言ってため息をつきながら東子はロッカーから辞書を持ってきてくれた。
『はい。返すときは千里に返して。』
「はあ?」
『まぁいいから♪じゃあね〜』
東子は教室に戻っていった。
ただそう思ったんだ。
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俺が千里ちゃんを好きになったのは高校に入ってすぐのことだった。
高1の春。
まだ中学生気分が抜けなくて大きめの制服に着られてた。
東子に用事があって東子のクラスに行ったときのことだった。
俺が教室を覗き、東子の方をずっと見ていたのに気付いたのが千里ちゃんだった。
千里ちゃんは東子に話しかけて、東子がこっちに来た。
『何?』
東子は眉間にシワを寄せた。
「あの子誰?」
『なっ!あんたそんなこと聞きにきたの?!』
「ちげーよ!!辞書借りに来たんだよ!」
俺は大声を上げた。
『うるさいなぁ・・・
ほら、みんな見てんじゃん。』
「・・・」
『てかあたしに借りずにハルに借りればいいじゃん。』
そう言ってため息をつきながら東子はロッカーから辞書を持ってきてくれた。
『はい。返すときは千里に返して。』
「はあ?」
『まぁいいから♪じゃあね〜』
東子は教室に戻っていった。