君が僕に与えたのは
試練なのか
それとも・・・


君の本当の気持ちなのか


―――――――――――――

「お前いい加減にしろよ。」

『なんだよ、関係ねえだろ。』

春樹がボールをパスしてきた。


「関係ねえよ。でもなあ、お前自己中にもほどがあるぞ。」

『何のことだよ?』

「東子の気持ち考えたか?
勝手に勝負の景品にされて、自分の意見も聞いてもらえない。

そんなんでよく彼氏とか言えるな・・・」

『・・・・』


俺は深くため息をついて桜田を見た。

「お前も東子のこと好きならもっと普通に頑張れよ。
勝負とかそんなんで決着ついたってどうせ諦めらんねえんだ。
だったらどうすれば好きになってもらえるか自分磨きかなんかしたらどうだ?


お前らまじガキ。
東子、帰ろ。」


俺は東子の手を引いて体育館を出た。
東子はちらちらと後ろを振り返ってたけど気にせず歩いた。