あたしは玄関に立ったままだった。

自分がどうしたいのかもよく分からない。


すると玄関が開いてパパが顔を出した。

『東子!なにしてんだ?』

「パパ・・・」


1週間ぶりくらいに見るパパの顔はちょっとやつれたように見えた。

うちに入るとママがご飯の支度をしていた。

『あっ東子おかえり♪』

ママはすっごいご機嫌。
なんたってパパが晩ご飯をうちで食べるのは1ヶ月ぶり。

ママは腕を振るったらしく、テーブルにはパパの大好物ばかり。


「よかったね。」

『あら、暗いじゃない。
またケンカしたの?』

「別にそんなんじゃないけど・・・」

なんとなく2人には話せなかった。

あたしは早くご飯を食べて部屋に行った。