俺たちは向かい合わせに座った。

千里ちゃんが携帯を取り出し、電話し始めた。

『龍?話があるの。
今、学校の近くのファミレスにいるから来れない?

そっか。じゃあ今言うね。
・・・あたし、もう龍と一緒にいられない。
別れよう。じゃあね。』

電話を切って千里ちゃんはこっちを見た。


『あ〜スッキリ!!
あんなやつ好きになったあたしがバカだった!』

「いいの?こんなんで・・・」

『うん。あいつしつこいもん。
それより・・・』

千里ちゃんはじっと俺を見た。


『あたし、春哉くんに言いたいことあるの。』

「何?」

『春哉くんが好きです。
付き合ってください!』

そういって千里ちゃんは頭を下げた。

予想もしていなかった展開に俺はテンパってしまった。


「な、へ???」

『だから、好き!!』


千里ちゃんが大声で言うから店中の視線を浴びた。

「ちょっと出よう!!」

俺は千里ちゃんの手を引いて店を出た。