石橋君は、葉っぱを薬品の液に浸して葉脈だけを取り出して、着色し、本の栞にする、という作業をしているらしい。


「これを20円くらいで売ることにしていて」


と言って、見本を見せてくれた。


「わあ、きれいだね」


美穂が喜んで声をあげた。