私は石川さんをたきつけて、石橋君にコンタクトをとった。


「さすがに私と一緒じゃ駄目だよ。二人で話でもしながら帰ってみなよ」
「でも、いきなり二人きりじゃあ、断れなくなるじゃん!」
「ええーっ、断るのが前提なの?」
「だって、わかんないし」


美穂は私の目の前でのの字を書くように下を向いた。かと言って、私も男子と付き合った経験があるわけじゃないのでアドバイスできない。