秋が過ぎて、年末が来て、そして年明けに本番の入試。


「これが終わったら、当分何かのテストなんて受けなくていいね」
こんなことを言いながら、みんなで励ましあっていた。


そう、美穂が隣にいようといまいと、入試は受けなきゃいけないし、そこから先は一人で切り開いていかなくちゃいけないんだ。美穂なんていない。私は一人で立つんだ。こんな風に思うことが、その頃の私を支えていた。