次の日、休憩時間に石橋君が「ちょっと、いいかな?」と声をかけてきた。少し困ったような表情を浮かべていたので、なんだろうといぶかしんだ。


その日、美穂は休んでいた。また喘息かな、と思った。けれど、石橋君の話を聞いて……


「あれは、嘘だったっていうんだよ」


えっ。



何のことなのかはすぐにわかった。けれど、いきなりだったので一瞬呆然としてしまった。