ある日、同じクラスの山中君と掃除当番が一緒になった。山中君は、サッカー部。耳にピアスの穴なんて空けていて、ちょっと不良タイプかなって思っていた。


「山中君て、5組の女子には人気があるんだよ」
石川さんは言うのだけれど、それに格好はいいけれど、キャーって目を星にする相手じゃなかった。私なんて、相手にされないのはわかっていたから。こういうところは自分で言うのもなんだけれど、本当に現実的だ。