意外だった。優子って守ってもらいたかったのか?新聞部初の女性部長で、常に積極的に行動していた高校時代の優子を振り返ると、美穂をうらやましがる理由が腑に落ちない。私は正直にそう言った。


「まあ、ないものねだりっていうか。私みたいに頑張らなくても幸せな人もいるのが悔しかったのかな」


しんみりした表情を浮かべて焼酎のオーダーをする優子の横顔を見て、少しだけ優子に共感していた。