「成程、目標を達成出来れば良いね」


僕は彼等を慰めたつもりだったが、


「本当の事を言うと、この星を捨てて別
の星に移住するのは本意では無いんだ」


「何故?そうしないと、君達が滅びてし
まうんだろう?」


「でも、僕達が移住するという事は、そ
の星の自然を壊して、進化の可能性の芽
を摘んでしまう可能性だって有るだろう
?」


「…確かにそうだ。それに、先に目を付
けて居る文明も有るかも、そこで諍いが
発生する可能性だってあるね」


「全く、その通りなんだ」


「…いっそのこと星を動かして別の太陽
系に移動したらどうだい?」


僕は冗談のつもりで言ったのだが、


「それは名案だ!早速会議にかけてもら
うよ、それじゃぁ!」


コンタクトは慌しく切れてしまった。
宇宙に又、闇だけが広がった。