「頼むから誰か答えてくれ!」


「…」


しかし、彼等は答えない。


彼等は夢の中だった。


そこは居心地の良い世界だからだ。


自分が常にヒーローになれる。


世界が自分を中心に回る。


全ての権力を自分の物に出来る。


但し、これは錯覚。単なる夢でしかない。


彼等は夢の中。


この世に実態は有るが、心は母親の中。


そう説明すればよいだろうか。


イールは戸惑った。


彼等とコンタクトすべきかどうか。


それとも、それを平和と感じるのならそのま
まにしておくべきか…。


しかし、文明とコンタクトしてしまった以上
イーグルはその文明の探査を行う義務がある。
イーグルは答えてくれそうな意思を見つけて、
彼の話を聞いた。


「外に、惑星の外に出るだって?」
「ああ、そうだ。君達はそういう技術を持っ
ているかい?」