手を差し伸べたいと思っても、それを
する事は出来ない。
しかしイーグルは思い返した。
そう思っているのは相手の方では無いの
か。
相手の方がイーグル達の宇宙を救いたい、
手を差し伸べたいと思っているのでは無
いか。
確かに地球の人口は激減して、いまや生
物ピラミッドの頂点には居ない。
そうだった。イーグルは自分に課せられ
た使命をもう一度思い直した。
我々は、全ての宇宙にむかって助けを求
めていたのだ。
手を差し伸べてくれる生命体を探す事が
レーダースの使命だった。
イーグルは、その日の探査を終了して宇
宙ステーションの中に戻った。
そして展望台からは地球の青い姿が見え
た。
皮肉な事に、地球は昔の地球に比べて遙
かに青く、遙かに美しく輝いていた。