休日、イーグルは自室に居た。
そして、棚から猫缶を取り出すとスプー
ンでカンカンと叩いて見せた。
ノベルは白い、短毛の猫だった。
彼女はベッドの上でうっすらと差し込む
太陽の日を浴びてゆっくりと寛いで居た
が猫缶の音を聞くと、嬉しそうにイーグ
ルに向って首を上げ、ソファーから降り
ると、のそのそと歩き出した。
「ノベル、おいで」
イーグルはそう言いながら猫缶をテーブ
ルの上に置かれたノベル専用の食器に中
身を掻きだした。
ノベルはというと床からテーブルの上に
器用にひょいと飛び上がると「にゃあ」
と一言発した後、器の中の餌を食べ始め
た。
「いただきます」
のつもりだろうか。
何故か何時も彼女は餌を食べる前に一言
発する。