その星では祭りの真っ最中だった。


この祭りは定期的に行われている物では
無く、不定期に特別な事が起こった時に
行われる祭りだった。


その特別な事とは子供の誕生。


この惑星は常若と不死を達成した星だった。


人々は常若で死をも乗り越えて居た。


しかし、それゆえに星の人口増加も世代交
代も行われにくくなってしまった。


イーグルの見た世界は、一見幸せそうに見
えたが新しい考えも知識も生まれない退屈
な世界だった。


この星は祭りの最中だった。


――――120年ぶりに生まれた子供を讃え
る為の祭り。


その子がひょっとしたら、新しい世界を築
いてくれるかも知れないという希望、ある
意味、イーグルの暮らす世界と同じ境遇。


地球は人口が大幅に減少してしまったが、
この星は減りもしないし増えもしない。