宇宙に希望を見出す時代は終わりを告げつつ有った。


西暦２１世紀前後、盛んに研究されたワープ航法の様に光速を超えて飛行する事は宇宙全体のエネルギー全てを使用しても不可能な事が技術的に証明され、ブラックホール航法もブラックホールが恒星に近いものだという観測結果が分かり、ホワイトホール等と言う出口がどこにも無い事が分かった。


西暦５０世紀前半、人類は細々と太陽系の地球に暮らしていた。


２１世紀後半から急激に進んだ環境汚染により、人類は自分の首を自分で絞めてしまった。


最盛期で７０憶人を越えた人口も、３０世紀前半で急激に減少し、今では１０億人程度となり、人類自身も絶滅危惧種に指定される勢いの減少を見せ、地球上の化石燃料は全て使い尽くし、月や火星からの供給に頼らざるを得なくなってしまった。