喀血・・・・・。




私はその言葉を聞いた瞬間あの本の内容を思い出した。





『沖田総司池田屋で喀血』




私は沖田さんが喀血するのを知っていたのに・・・助ける事が出来なかった・・・。




何で気づかなかったの?




未来から来たのに何の力にもなれなかった・・・・。





なんで・・・?この間一緒に子供と遊んだ時は元気だったのに・・・。





一番近くにいたのに何で沖田さんの体調不良に気づかなかったの?





沖田さん・・・沖田さん・・・沖田さん!!




何で私は愛おしいアナタを助けてあげられなかったの?




「いや・・・沖田さん・・・・沖田さん!!」




「明日香っ!!」





私はその場に泣き崩れた。




空からは大粒の雨が降っていた。