ベッドの中で、目が覚めた。

いつも通りの自分の部屋。
まぶしい朝。スズメのさえずり。
やかましく鳴り続けているケータイをひっぱり寄せて、アラームを止める。


いつも通りの自分の部屋が、知らない世界の場所に思える。

ただ寝ぼけているだけだ。
そんな事は分かっているのに。

夢の中で大好きだった人の、顔と、声と、においと、言葉を想って、 わたしは   泣いた。